皆さんは京都瓜生山舞子連中をご存知でしょうか?
石見神楽の習得に励む京都造形芸術大学の学生サークルです。
その瓜生山舞子連中の企画『石見×備中 舞比べ』が、
2017年1月22日(日)に開催されました。
公演タイトルの『石見×備中』とあるように、
石見神楽の京都瓜生山舞子連中と備中神楽の備中成羽社の競演。
瓜生山舞子連中は、代表の小林泰三さんをはじめ、
在学生に加えて、多くの卒業生が在学中から卒業後も活動に参加しています。
そのため、会場には、
在学生以上にというと語弊がありますが、
私にとっては在学生以上に懐かしい顔が舞台や運営補助の顔ぶれのあちこちに見られ、非常に嬉しくなりました。
客席にも、多くの懐かしい卒業生の顔。
こうした正課外での活動を軸に、卒業生と在学生が繋がり続けるのは、
ネットワークという意味では非常に有意義な姿だと感じておりました。
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さて、神楽の公演に話は戻って。
私はこれまで、島根県温泉津のプロジェクトや学内外で神楽を何度も見てきましたが、
今回は、お馴染みの瓜生山舞子連中に加えて、岡山の備中神楽・
備中成羽社の競演でしたので、非常に見応えがありました。
同じ神楽や同じ題材でも、面も衣装も構成も大きく異なり、地域の伝承という意味でも非常に興味深かったですね。
今回、4歳の娘と1歳の息子も連れて最前列で観ていたのですが、鉄板の「恵比寿大国」では、見ているだけで幸せが溢れそうな神楽に加え、こどもたちが喜ぶ趣向が凝らされており、娘は大喜び。
また、大トリを飾る「大蛇」の迫力は、さすがの一言。
最前列にいた娘と私は、櫛名田比売と須佐男と間違われたのか大蛇に巻かれ、娘は大パニック!
始まる前に、「大蛇さーん、櫛名田比売はここにいますよー」と言って、娘に「そんなこと言わないで」と言われていた父は、帰りにこっぴどく娘に「父ちゃんが、あんなこと言うからよ」と怒られる始末。
それでも、古来から人々を楽しませていた神楽の魅力を存分に味わうことができました。
ちなみに、今回は現在学4年生の山田くんの故郷が備中成羽社で、備中×石見の二人の師匠の神楽の競演を観たいという山田くんの強い想いがあって実現した企画とのこと。
こういう繋がりや活動は嬉しいですね。
代表の小林泰三さんが、「小さい頃、神楽をやっていた人が自分の憧れのスーパースターだった」と途中のトークでおっしゃっていましたが、実際に神楽を舞う、在学生も卒業生も、他の社中の皆さんも本当に良い顔をしていて、その言葉に納得の時間でした。